インシュレーター大作戦
お久しぶりです。雛です。
最近Twitterも更新も少なくなにしとったんやと思うかもしれませんが、コロナ中はひたすら環境整備と、基礎の見直しをしておりました。
たった先ほど、作業部屋を自宅から引っ越しました。機材も増えてきたので手狭になってきたのでした。
Twitterにも載せましたが、可愛らしい部屋になりました。
電子工作もできるように塗装なども一通りできる部屋です。
これを機にモニター環境の見直しをはかりました。
聴こえる音にズレがあるとミキシングした音ももちろんずれるし、完成予想図を立ててアレンジをすることも難しいですよね。
さて、AudioI/OをAntelope Discrete8にしました。とろみのある音がすきです。色気がある気がします。気がします。オーディオは最終的には「気がする」にウン十万かけるようになるジャンルなのでこれで良いのです。
スピーカーはかの有名なADAM A7X…ではなくADAM A5Xです。
なんだか相性が合わない気もするけど買い換えるお金がないのでしばらくはこのままです。
録音のためにdbx160Aというコンプレッサーも買いましたが(超安価で譲ってもらいました)これはまた後日お話しします。
さて、元々技術的なことがとにかく苦手であまり向き合ってこようとしなかった私ではありますが、そんな事は言ってられないと思い、色々自分なりに調べて、作業机を完成させよう、そう思い至りました。機材がよくても配置が悪ければだめらしいので。なんで〜〜お金で解決したい〜〜やだ〜〜〜
こっからはすごく繊細な音の世界ですが読んでやってください。
スピーカーなんて直置きでよくね!?と思ってたんですが、どうやらそういうわけにはいかないらしい。下になんか敷かないとだめだろと怒られました。この「下になんか敷くやつ」をインシュレーターといいます。
友達に言われました。「そんな下になんか敷いただけで音が変わるわけね〜じゃん!オーディオオカルトだよ!」と
実際どうなんでしょう。
さっそくやってみましょう。
まずスピーカーの置く位置を決めました。机のサイズをはかり、センターをきめ、なんかいい感じになるように置いて、またはかって、左右対象にします。
そして、なんかいい感じになるようにスピーカーの角度を内向きにします。
「なんかいい感じに」ってなんやねんと思われるかもしれませんが、うまく説明できない。中心の音が大きくなりすぎないように、左右に音が逃げないように、重てえ〜〜〜と思いながら動かす作業です。
さて、センターから43cm、そして2.5cmの角度をつけました。
ここからがインシュレーターの深い深い沼でした。
というのも、高いものは8万も9万もするものだからです。(もっとするかも…)
あんな耳アカみたいにちっさいのに…。
もちろんそこまでお金は今はかけられないから、ダイソーで色々買ってみることに。
ガラスの箸置き、ゲルマット、陶器の容器など。
それらに加え、なんとなく買ったAudalexのスピーカー用マット。
これらを組み合わせて、環境作りを更に追い込んでいきます。
まずガラスの箸置き。
置くと音が云々以前にぐらぐらする。
「スピーカー落ちるやん」
ということで不採用になりました。
次、ゲルマット。アタックがぼやけるというか、変なとろみが。例えるなら、片栗粉を入れすぎたような音がする。これもなし。
次、陶器の容器。に行く前に、Audalexのマットを敷きました。
「なんか低音がすごい曇った…」
一緒にいた友達も言いました。「なんかすげーこもったね」と。
でももしかしたらよくなるかもと思い陶器の容器を上におきました。
「なんかすげー変な音する!!!」
美味しい料理にはちみつを入れすぎたような音がする。合わない色のアイシャドウを塗って目が土偶色になったみたいな音がする。うまく低音がどうなって高音がこうなってとか言えないけど、絵の具と絵の具を混ぜて残念な色になった、そんな音がする。うねり?みたいな。微々たる差ではあるけど気持ち悪い。これは…やめ!
なんで?なんでこうなるの?
じゃあ陶器の容器だけにしてみたらどうだろう?
「なんか…変…キックがひっこんでる」
「てか直置きが一番マシだったよな」
「直置きでよくない?もうめんどいよ」
「やっぱりインシュレーターなんてオーディオオカルトなんだよ」
「そんなことないよーだって直置きめっちゃキック固いじゃん…。スピーカーの接地面との共振で音が変わるの、あると思うけどなあ。」
そう。直置きは、塩味を濃くしすぎた焼き鳥みたいな、濃縮だしなのにストレートの配分でぶちこんでしまった煮物のような、おいしいんだけど、味濃い、三口くらいしか食べられない、そんな音がする。
しかし、もう休憩したくなってきた昼下がりの午後3時。
「いや、ホームセンター行こう」
私は決めました。こうじゃない気がすると思ったら最後まで試そう。
西日がキツくなってきた午後4時に夕陽に向かって歩き続けて着いた。よくアマチュアのモニター環境に登場するコンクリートブロックを買おうと思い店員のおばさんに聞いた。「コンクリートブロックどこですか」「あー表に置いてありますよ」
表に行ったがない。若い女店員に聞いた。「うちでは取り扱ってないです」取り扱ってないんか〜〜い!!!仕方ないのでナットと滑り止めマットを買って帰った。
帰宅即作業。その前に…
「てかなんでスピーカーのボリュームMAXなの???」
という指摘が。たしかに…いつのまに?
「気づかなかった…これじゃ音変わっちゃうじゃん。スピーカーのアンプの味付けがされちゃう」
スピーカー側のゲインを0dbに戻して聴いてみる。
「すげ〜素直な音になった!!!」
「わたしなにやってんだよ〜〜〜!!!」
迂闊だった。アホだった。死にたかった。全然音が違った。あの子可愛いけどメイク濃すぎじゃない?みたいな音が適度なナチュラルメイクになった。そんな感じがした。
「これもうよくない…???」と思ったけどせっかく買ったんだからおくことにした。
ナットを3点で置いてみる。
「…正解じゃない?」
「うん…同じこと思った。」
うまく言えないけど友達も同じ感覚だったから間違ってない気がする。腑に落ちた感触があった。あ、正解これだわっていう。
もう語ることはない…お疲れ様…酒でも飲もうや…と思ったが、私はある可能性から目を逸らすことができなかった…
「スピーカー、かなり机のギリギリはじにおいてるし、滑りやすい机だし、地震来たら落ちるんじゃないの…?」
震度3でもすってんころりん待ったなしであろう滑りの良さである。これはリスキーすぎる。ということで滑り止めマットを敷いてみたが。
「なんか………アタックが飛んだ…」
「アタックが少しこもったね」
ヘッドホンと聴き比べてみる。
「アタックがこもったね。少しだけど…」
「いや…でもナットだけだと地震来たら終わるよ。妥協もいるよ。バランス考えてこれがベストだよ。」
ん〜〜〜と思ったが仕方ない。
ある程度机が悪い気もする。こんな滑りやすいつるつるな机にしやがって!
「今日は店になかったけど、コンクリートブロックを試してみたいと思うんだけど」
「そしたら高さが変わっちゃうじゃない?椅子の高さ変えてみようか?」
スピーカーは原則耳の高さと同じ位置にないといけない(らしい)
というわけで椅子の高さを変えようとしたが、これ以上あがらない。マックスだった。
「椅子、買い換える…!?」
インシュレーター大作戦!
明日はどっちだ!